ヴィンテージ・オーディオでの再生時に
あれ?音が歪んでいるかも・・・
と思った時にチェックする手順。
その1: CD を再生している時
A. 単純にCD プレーヤーからの出力電圧が高過ぎる。
これ意外と多いです。
ヴィンテージ・アンプ(特にEU物)のAUX やTuner は0dBV出力(CDプレーヤーの標準出力とお考えください)を歪みなく受けられる様には設計されていません。
※アメリカン・ヴィンテージで歪みなく鳴らせているのでしら、それはそれでOKです。
プレーヤー側にボリュームコントロールが効く出力端子があれば、そちらを利用してください。
CDプレーヤーに付いている安価で音の悪いボリュームを介して聴くなんて・・・とお思いの方へ。
そもそも、今の音が歪んでいるのでしたら、そんな机上の空論を頼りにするより、行動してみましょう。
安いボリュームを介しても、歪みのない音楽と
今の歪む時がある音、
これらを比べてみて、良い方を取るのが賢明だと思うのですが・・・判断はお任せします。
アンプに入力ボリュームが付いていましたら、そちらをご利用ください。
CDプレーヤーにその様なボリュームが無い時、
-10dB の変換RCAプラグをおすすめします。
Amazonで売っています。
その2: レコード再生で、音が歪む
A. 先ずはボーカル、それもオペラ系のレコードを用意してください。
オーケストラ物のフォルテッシモの部分もわかりやすくて良いと思います。
注意 ※ボーカルは録音年代や機材、諸事情に寄り、マスターテープに「サ行歪み」がはいっている物があります。
歪みが特定のレコードでしか聞こえないのでしたら、そもそもそう言う録音であると考えられます。
複数枚のボーカル物のレコードで歪みが感じられるのでしたら、
1: レコード針が汚れている
2: 針圧が足りない
3: ダンパーが硬化している
4: 針先が、すり減っている
等のカートリッジ系が原因として疑われます。
それぞれ、クリーニングをする、ルーペで見る、針先を交換する、0バランスと針圧を再チェックする
がするべき対応です。
YouTube動画 オルトフォンJapan/レコード針の寿命
適正値から外れたアンチスケートのかけすぎも歪みの原因となります。
レコードプレーヤーの水平等、セッティングの再チェックも重要です。
取説を今一度お読みになられて、その指示に従いましょう。
改善されない時は、カートリッジを交換してチェックしましょう。
ここまでOKでしたら、
オーケストラ物のレコードをかけましょう。
フォルテッシモ の部分でチェックします。
注意 ※テストレコードにダイレクトカッティングやノンリミッター系、を選ぶのはおやめください。チャイコの1812の大砲・・・自己責任でどうぞ。当方は関与しません。悪しらかず。
稀にここで「まだ歪みが聞こえる!」
時があります。
その時は
カートリッジ、昇圧トランス、フォノイコライザー、プリアンプ、パワーアンプ、(まれにスピーカー)の
受け渡しで、
入力オーバーやインピーダンスのミスマッチが考えられます。
この時、先程の歪まないCD入力があると原因が絞れて来ます。
フォノ以外の入力に問題がないのでしたら、問題は
カートリッジ、昇圧トランス、フォノイコ間のどこか?又は全ての間に
入力オーバーやインピーダンスのミスマッチが考えられます。
カタログや取説のデータを根気よく調べて行くしかありません。
この時、接続ケーブルに「音質が良い、良くなる」系の物はチェックに向きません。
意外とトラブルの補助をしている場合があります。
ホームセンターやAmazonで売っています、1000円以下の物が正解です。
それと、ヴィンテージ・オーディオは
昨日まで機嫌良く鳴っていたのに、
今、調子が悪い
なんて、事は普通に起こります。
こんなのやってられない!
カートリッジの交換が面倒でしたくない!
なんて方は是非ご相談ください。
有償での出張チェックにお伺いします。
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