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執筆者の写真幹雄 郷

聞き比べの罠

今回はオーディオ機器の聞き比べ、

これの罠について思うところを

書いてみたいと思います。


機材の罠、レコードの罠、評論家の罠

大きく分けて、この3つがあると思います。



当方はヴィンテージ機器を扱っている手間、レコード針の聞き比べ、これで話しをすすめたいと思います。



それでは、巷でよくある、

以下の事をイメージしてみてください。


プレーヤー、フォノイコライザー(プリアンプ)、アンプ、スピーカー、それぞれ1機種ずつ置いてあります。


試聴として、

数種のカートリッジを取っ替えひっかえしながら、

数枚のレコードをかける。


そして、それを聴いたテスターの感想・・・


これらの何が問題なのでしょうか?


雑誌やブログの評論を頼りに買い物をして、

不満がない人は以下を読む必要はありません。


また、その様な方は大変ラッキーな方です。


では、雑誌やブログ、巷の評価と自分の感想が違う!

そんな方へのヒントです。


1.オーディオ機器テストの時のレコードの罠


ダイレクトカッティング盤や

高音質を謳うレコードを基準にしてしまう罠。


もちろん、

レコードは聴くけど、70s 後半から80s がメイン

とおっしゃる方は、どうぞ基準にしてください。


でも、レコードファンの多くは

50s〜70s のどこかの年代がメインでしょう。


さて、この年代の何が罠なのでしょうか?


CDや5.1chサラウンド等の

規格の決められた物は兎も角、

レコード時代は規格そのものが移り変わって行きます。


78回転、SP 盤の時代には様々なカーブで録音されていた事をご存知だと思います。


そして、1950年代半ばに決められたRIAA カーブ。


元々植民地だった成金アメリカの決めたRIAA カーブを、英欧がすんなり受け入れる・・・訳がありません。


決められた事を守るのは当たり前・・・


日本人にありがちな感覚ですが、

世界標準ではありません。


RIAA カーブが決められてからも

デッカのffrrカーブ盤等が存在している事は

ご存知でしょう。


アメリカでもコロンビアとRIAA が混在していました。


マランツ7 とMcIntosh MA5100 にその痕跡が見てとれます。


またLPレコードの時代は

録音方式もどんどん変わって行った時代でもあります。


モノーラルとステレオ、

ワンポイント(基本的にマイク2本)での録音と

マルチ・マイクでの録音、

録音歪みを抑えるリミッターやコンプレッサーといった機器の導入


テストレコードは、お気に入りの演奏を数枚

ご用意ください。


間違っても

お気に入りは50s〜60s のレコードなのに、

高音質を謳うシェフィールド等のレコードを選ぶ・・・おやめください。



その2、テスターの着眼点と評価の偏り



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